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人工呼吸器のモードについて

人工呼吸器初学者向けにまとめ記事を作成しています。
☛初めての人工呼吸器(勉強することのまとめ)


その中で今回は、人工呼吸器のモードについて話していきます!


従量式と従圧式の違いについてはこちらの記事を参考にしてください。
☛従量式と従圧式の違いについて

人工呼吸器について勉強し始めた看護師
「エスアイエムブイ?シーパップ??
人工呼吸器のモードっていろいろありすぎてわからないよ~。だれか教えてくださ~い泣!」

双子の肺くん
「はーい!!ぼくたちに任せて♪
初学者が覚えておくべき人工呼吸器のモードについて説明していくよ!
今回は第一弾!」

あ!双子の肺くん!!今回も教えに来てくれたのね!
よろしくお願いします♪

人工呼吸器のモードについて

初学者が覚えておくのは以下の3つだよ。

①A/C(アシストコントロール)
②SIMV(エスアイエムブイ)
③CPAP(シーパップ)


まずかなりおおざっぱに違いを話すと・・・

A/Cは、設定した換気回数を強制的に換気するよ。
SIMVは、自発呼吸があれば自発呼吸での換気をする。設定した回数の呼吸回数は保証するよ。
CPAP、これは完全に自発呼吸のみ。

ここから詳しく話していくよ。

A/Cについて

A/C、別名は補助/調節換気。
人工呼吸器には、呼吸回数を設定できるんだけど、A/Cは設定した換気の数はかならず換気するよ!

そして、患者さんに自発呼吸がある場合。
このときも、自発呼吸を感知したら強制的に空気を送るの。

でもこれは問題があってね。
ぼくたちの呼吸って量・深さ・タイミングとか常に一定ではないよね?

もし、きみが挿管されていたとして自発呼吸もあるとする。

自分に合う空気の量・吸う速度で呼吸したいのに、A/Cの設定で量も速度も合わない空気がぶわっと送られてきたらどう??

うーんどうだろう・・。
苦しくなるのかな??

そうだね!
苦しくなって呼吸器とうまく同調しないこともある。
患者さんも不快になるしね。

だからA/Cの適応は、基本的に自発呼吸がない、またはかなり弱い患者さんだよ!

自発呼吸がある患者さんには次に話すSIMVやCPAPに変更していく必要があるよ。

ちなみに、A/Cは完全に機械の呼吸になるので、患者さんの呼吸仕事量は1番少ないことがメリットなの。

SIMVについて

SIMVは、自発呼吸がない患者さんに用いた場合は実はA/Cと同じなんだ!
つまり、設定した呼吸回数ぶんは強制的に換気するの。

えっと・・・・。
じゃあ、SIMVとA/Cの違いはなんなの?

違いは、自発呼吸が出たときの呼吸器側の対応!
A/Cのときは、自発呼吸があっても機械による強制換気だったよね?

SIMVで自発呼吸を感知した場合は、機械は強制換気せず、患者さんの呼吸を優先するの!
このとき機械は、患者さんの自発呼吸をサポートするだけ。

患者さんの呼吸を優先ってことは、それって完全に患者さんの呼吸なのね!!
サポートってなにするの?

いいところに気づいたね!!
人工呼吸器のサポートとしては、自発呼吸が出たときに、吸いやすくするような働きをするよ
そもそもなんで吸いやすいようなサポートが必要かわかるかい??

ええっとなんだろう・・・。
患者さんの吸う力が弱い、とかかな?
うーんわからないわ・・・。

おッ!それもそうだね!!でももうひとつあるんだよ。
ヒントね!
口呼吸するときの空気の入口って、ぼくたちの口と挿管患者さんの挿管チューブとどちらが大きいかな?

挿管チューブのほうが細そうね・・・。
あ!そうか!!
挿管チューブは細いから、息を吸うときに吸いにくいのね!
だから呼吸器は吸いやすいようにサポートするのか!

正解!!
試しに口を思いっきりすぼめて息を吸ってごらん?
抵抗を感じて吸いにくさを感じると思うんだ。

つまり、挿管患者さんは自発呼吸があっても挿管チューブが細いために吸いにくいんだよ気道抵抗の増加)。

挿管チューブの太さはだいたい7.0~8.5mm。
患者さんは1cmもない太さのものから息を吸っているんだよ。
吸いにくいと、息を吸うのにも頑張らなきゃいけない。

呼吸を楽にさせるためにつけている人工呼吸器が逆に悪影響となっちゃうんだよ。

そして、このように息を吸いやすくするサポートのことをPS(プレッシャーサポート)というよ!

SIMVや次にいうCPAPなど自発呼吸がある患者さんではほぼかならずPSを付加するよ!

わぁ~なんかわかってきた気がする♪
そして、あんな細いチューブからしか息を吸えないとやっぱり怖いわね・・。
自発呼吸のある患者さんは、呼吸苦がでていないか、苦痛が生じていないかをしっかり観察していかないと!!

〇余談
気道抵抗は、半径の4乗に反比例して大きくなることが知られている。
たとえば、内径4.0mmの挿管チューブでは(成人では用いないけど)、8.0mmのチューブよりも吸うときの気道抵抗は16倍にもなる。

4.0mmの気道抵抗:2×2×2×2=16
8.0mmの気道抵抗:4×4×4×4=256

7.0mmと8.0mmの場合
7.0mmの気道抵抗:3.5×3.5×3.5×3.5=150
つまり、7.0mmの挿管チューブを使用している患者さんの気道抵抗は、8.0mmの挿管チューブを使用した場合に比べ約1.7倍の気道抵抗になる。
 

CPAPについて

次はCPAPについてだよ。

CPAPは完全に自発呼吸のモードだから、3つのモードの中で1番呼吸仕事量が大きいよ

そして、自発呼吸なので、気道抵抗・呼吸仕事量を減らすためにPSが付加されてることがほとんど。

注意点としては2つ
①呼吸仕事量の増大により呼吸状態が悪化していないか
②自発呼吸がしっかり出ているか


ちなみにCPAPなのに自発呼吸が出ていないとどうなると思う??

うーん。
自発呼吸のみのモードなのに自発呼吸がないってことは・・・
もしかして、患者さんは呼吸をしなくなるってこと?
それってものすごく緊急事態じゃないの?
患者さんが息できなくて死んじゃうよ!!
大変だぁ~~!!

大丈夫、落ち着いて落ち着いて。

そうならないためにも、もちろん人工呼吸器には「無呼吸アラーム」「バックアップ換気」の機能がついているよ!

ほっ・・・。
ならよかったぁ。

まあ、良くはないけどね。

無呼吸アラームは秒数を設定できるんだ。
指定した秒数自発呼吸がないと、患者さんの安全を守るためにバックアップ換気が作動するよ!

けど、このバックアップ換気は事前に指定されたモードで動くことになっているの。

もっと簡単に言うと、自発呼吸を出したいからCPAPにしているのに、無呼吸を防ぐために強制換気していることになるからCPAPにしている意味がないの

そうなのね。
でも、そもそも自発呼吸がなくなるってどういうこと!?
それって大丈夫なの!?

またもやいいところに気づいたね!
無呼吸になった時にはその原因をしっかり考えなければいけないよ。
中枢神経の問題なのか、寝たからなのか、鎮静剤の関係なのか。

だいたい寝ていることが多いけどね。
原因がわかったら、いつまでもバックアップ換気になっていては意味がないので、夜間のみSIMVへの変更とかを医師に相談する必要があるよ。

ちなみに、バックアップ換気になったときはリセットボタンを押さないと、自発呼吸が出ていてもいつまでもバックアップ換気しているから注意ね!(呼吸器の種類にもよるけどね)

はーい♪

人工呼吸器のモードについて【まとめ】

違いをまとめるよ!

A/Cについて
・すべて機械による換気
・自発呼吸がある患者さんにはSIMVを検討

SIMVについて
・自発呼吸がない場合は、A/Cと同じ
・自発呼吸がある場合は、自発呼吸を優先

CPAP
・すべて自発呼吸
・無呼吸になる時は原因のアセスメントが必要
・呼吸仕事量増大による呼吸状態悪化に注意


A/CとかSIMVには従圧式換気と従量式換気の設定もあるけど、それはまた次回ね♪

今回もありがとうございました~♪

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