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新卒看護師がICUで働くメリットとデメリット

こんにちは、たかひろです。

ICUで働くか悩んでいる人
「ICUで勤務してみたいけど、ちょっと怖いな。
それに、新卒からICUってどうなんだろ?」

こういった疑問に答えます。


✔本記事の内容

・新卒看護師がICUで働くデメリットとは
・もちろんメリットもあります
・新卒からICUで働くことはあまりおすすめしません

この記事を書いている僕は、看護師8年目です。
新卒から4年間は一般病棟(SCU併設)で、それ以降はICUで働いています。
一般病棟とICUともに経験したため、両部署での新卒看護師の働き方の違いも見ています。



こういった背景を持つ僕が、今回は「新卒看護師がICUで働くメリットとデメリット」について話してきます。


新卒でICUに入るかどうか悩んでいる学生は実際に多いと思います。
この記事を読んで、ぜひ参考にしてください。

新卒看護師がICUで働くデメリットとは

デメリットは以下の5つです。

①ICUという特殊環境に耐えられない可能性がある
②スタッフも少し特殊なため人間関係で苦労するかもしれない
③患者さんとのコミュニケーション能力が養われにくい可能性がある
④やりがいを感じることができないかもしれない
⑤イベントは常に突然

順番に説明してきます。

ICUという特殊環境に耐えられない可能性がある

ICUは一刻を争う現場です。
重症患者さんが多く、状態がかなり変わりやすいので、悪化のサインを見逃していけません。
病態や医療機器に関する多くの知識が必要ですし、速い判断能力も求められます。


緊張感の高い環境についていけず、疲弊してしまう可能性があります。

スタッフも少し特殊なため人間関係で苦労するかもしれない

これはあくまで僕の主観ですが、ICUの看護師は病棟看護師よりも気が強いです。
ICUはより速い判断を求められるし、よりクリティカル(批判的)な視点が必要だし、報告場面が多いので意見をはっきり述べなければなりません。その積み重ねでおそらく気が強くなってしまったのでしょう。
間違っていることに対してははっきりと言われます。


他人から指摘されることに慣れていない、または気にしすぎてしまう方は、人間関係に疲弊する可能性があります。
もちろんICUの看護師全員が気が強いわけではありませんよ!

患者さんとのコミュニケーション能力が養われにくい可能性がある

看護師は患者さんと関わる上で、「その人が何を要求しているか」というニーズの把握が大切です。
そのニーズの把握はおもに患者さんの訴え・表情などから得ることができます。


しかし、ICUの患者さんは意識障害、挿管などで話せない患者さんが多いです。
患者さんとコミュニケーションをとる機会は病棟に比べて圧倒的に少ないので、患者さんの話しを聞く姿勢、問診能力が養われにくい可能性があります。

やりがいを感じることができないかもしれない

新人看護師がやりがいを感じる出来事は以下の2つだそうです。

・自分の行った看護ケアの効果を実感したとき
・患者さんに感謝されるとき

☛ 看護roo! 「ICUへの新人ナース配属は過酷?」より

上記サイトでも述べられているように、ICUの患者さんは回転が早いです。患者さんによっては入室して次の日にはもう一般病棟へ移動してしまいます。


継続して介入できないことにより
「患者さんが回復していく過程を見ることができない」


つまり患者さんからのフィードバックも得られにくいので、新人がやりがいを感じなくなってしまう可能性があります。


一方病棟だと、患者さんの入院日数も長いですし、コミュニケーションを取ることができます。
新人の頃はだれからも褒められないので、自分の存在意義がわからなくなりがちです。
そんなときに患者さんから「ありがとう」と一言もらえるだけで自分の「存在意義」を確認でき、それがモチベーションにつながります。

イベントは常に突然です

CV挿入、挿管などの処置や患者さんの急変。
これらは突然起こります。


非緊急時には「〇時ごろに処置やるよ」と言ってくれる親切な医師もいますが、オペとオペの間のわずかな時間を狙って処置を始める医師もいます(迷惑)。
しかもそういう医師は看護師を急かしてきます(本当に迷惑)。


新人は未経験の技術や対応が多いため、もし未経験のことに出くわしたらすぐに先輩に助けを求める必要があります
突然心を振り回される場面が多いため、変化に動じない精神を持っていたり、助けを求める勇気がないと、自分がその環境に疲れ果ててしまいます。


※もちろん、大抵は先輩が新人のことを見ているはずなので、なにかあれば先輩がまず声をかけに行くと思います。
ちなみに病棟でも突然処置は始まったりします。
けど、ICUのほうが圧倒的に処置の頻度が高いので。

ICUで働くか悩んでいる人
「つらいことだらけじゃん!! 精神崩壊したくないし、やっぱりICUはやめておこうかな・・・」

新卒看護師がICUで働くメリットとは

もちろんメリットもあります。
以下の3つですね。

①なんといっても全身管理を学ぶことが出来る
②医療機器に詳しくなれる
③わりと残業少なめ

なんといっても全身管理を学ぶことが出来る

ICUに入った理由は「全身管理を学びたいから」という人も多いはず。


全身管理をするためには、多くの視点で患者さんを見る必要があり、その分知識も必要です。


最初は狭いアセスメントしかできません。
けど、慣れてくると得た情報から「起こりうるかもしれないこと」「どう介入していけばいいか」ということを、あれやこれやと考えられるようになります。

この過程が楽しいですね!

単科だと大体同じような疾患、同じような過程をたどるので・・・
ちょっと飽きてしまうんですよね(^_^;)


全身のアセスメントができるようになった時の自分の成長を感じた瞬間は嬉しいものです。

医療機器に詳しくなれる

ICUの患者さんは重症ゆえに、人工呼吸器、CHDF、IABP、ECMOなど多くのデバイスが絡んできます。


看護師はもちろんそれらについても勉強する必要があり、機器による身体へのメリット・デメリットを踏まえてアセスメントしなければなりません。


もし、機器でわからないことがあってもME(臨床工学技士)も近くにいるので、常に聞きやすい環境にあります。

わりと残業少なめ

正直これは病院にもよります。
患者さんがそんなに重症でなかったり、あるいは看護師の人数が不足していなければ、そんなに残業は少ないですね。


この理由は、ICUの看護師配置基準は2:1だからです。
つまり、同時に受け持つことができる患者さんは最大2名までということです。


けど、たまに例外もあります。
2名中1名を転棟させたあとに、緊急入院や術後患者さんを受け持った場合は、計3人になります。
こうなると残業必須ですが、そこまで時間はかかりません。


病棟だと7人とか多いとそれ以上受け持ちます。
対応する人数が多ければ、重症度が低いとは言え、やることは多いです。
ナースコールも鳴るので、自分の業務が中断されることも多いです(文句ではなく事実として笑)。


ちなみに参考までに、僕のICUでの残業時間は1時間くらいです。病棟の時は2時間以上でしたね。

ICUで働くか悩んでいる人
「うーん。じゃあ結局ICUと病棟どっちがいいの??」

新卒看護師がICUで働くことはあまりおすすめしない

僕の意見ですが、新卒でICUに入職するのはおすすめしません。新卒は病棟またはHCUに勤務し、3年くらいしたらICUで良いです
理由は以下の3つです。

①院内のシステムに慣れてからでもよいから
②基礎・得意分野をつけてからのほうが負担が少ないから
③ICUしか知らない看護師はICUでしか生きていけないから

これらを一言で片付けるなら、「そこまでICUに固執する必要はありますか?」

院内のシステムに慣れてからでもよい

新卒でICUに入るのと、数年経ってからICUに入るとのでは負担がかなり違います。
新卒で入ってから学ぶことはかなり多いです。

・電子カルテの操作
・記録の仕方
・社会人としてのマナー
・フィジカルエグザミネーション、アセスメントの仕方

・ルーチン業務

ぱっと思いついただけでもこれだけあります。


ICUはただでさえ勉強量がハンパないのに、上記まで加わったらもうキャパオーバーですよ


なので、新卒ではICU以外で上記を学んで(しっかり土台を固めて)からICUに行ったほうが効率もいいし、精神的な負担が少ないと思います。

基礎・得意分野をつけてからのほうが負担が少ない

先ほどと少し内容がかぶります。


どういうことかというと、まず新卒でICU以外に入職して自分の得意分野を作っておきます。
選ぶとしたら、一般病棟の循環器・脳神経・呼吸器のどこかです。そして、これらの科でも急性期病棟と慢性期病棟で分かれていると思うので、迷わず急性期病棟を選んでください。


まずはこのどこかにいって1分野を完璧にしておきましょう。
自分の得意分野を作っておくことで、ICUに入ってもその知識・経験は十分役立ちます!!

ICUしか知らない看護師はICUでしか生きていけない

少し大雑把で攻撃的なタイトルですが・・・。


「ICUで働いているの?優秀だね」


って一般病棟の看護師からよく言われます。
果たして「優秀」とは?


ICUの看護師はICUにいるから強いんです。
病棟に行ったら果たして同じように「優秀」に働けるか?
答えはNOです。
なぜなら、部署により役割が違うからです!

ICU:全身管理、重症患者⇒診療の補助がメイン
病棟:患者さんの退院・転院調整、日常生活管理⇒療養上の世話がメイン

このように、戦うフィールドが違うわけです。
ICU看護師が病棟にいき、病棟が求めるような業務を行えるかはわかりません。


「ICUでしか生きていけない」というわけではないが、「病棟看護師」として適応しなおす必要があります。


ICUで働いているからといって天狗になっている若手も時々見かけますが、へし折ってやりたくなります。
「ICUで働いているから偉い」
みたいな勘違いを起こさないよにしましょう。


看護師はどこにいようと看護師です。ただ、患者さんを入院から退院までの看護をするにあたって「役割分担」が違うだけです。


ICUだけでなく、病棟を経験しておくことも長い看護師人生の中では大切なことです。

今回の記事は以上です。

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