

脳外科配属の新人看護師
「脳外科に配属になったけど、なにから勉強すればいいの?なにをやっておけばいい?」
こういった疑問に答えていきます。
✔本記事の内容
・業務優先にならないように【+αです】
この記事を書いている僕は看護師8年目です。
脳外科には新卒から4年間いました。
入職時はなにをしたらよいかわからないものですよね。
参考書も分厚いし、脳外科は解剖が複雑だから、なにから勉強したらいいのかわかりません。
そこで、脳外科で勤務していた僕が今回は「脳外科の新人看護師が意識しておくべきこと7つ+α」というテーマで話していきたいと思います。
この記事を読むことで、1年間でどういったことをやればいいのか大まかにわかります。
脳外科の新人看護師がやるべきこと7つ

やっておくべきことは以下の7つです。
②薬剤の勉強
③ボディメカニクスの勉強
④フィジカルエグザミネーションの勉強
⑤患者さんの清潔ケアを意識
⑥ベッドサイドが汚れていないか意識
⑦機能改善のための介入を意識
1つずつ解説してきます。
ちなみに+αとは「業務優先になるな」という内容です。
気になる方は目次から飛んじゃってください。
解剖生理の勉強
まずは解剖生理の勉強をしましょう!
解剖生理を勉強する理由は
病態がわからないと、患者さんになにが起こっているか、どういうことが起こりうるかということがわからない!
からです。
勉強する内容はたくさんあります。
・脳の機能
・神経学的所見の観察
あたりは先に勉強した方がよいでしょう。
薬剤の勉強
薬剤も必ず勉強しましょう!
薬剤を勉強する理由は以下の2つ。
②危険な副作用を持った薬剤もあるから
薬剤の勉強も必須です。
知らない薬剤は必ず投与前に調べるようにしましょう。
ボディメカニクスの勉強
ボディメカニクスの勉強が必要な理由は以下の3つです。
②体を正しく使えないと、腰を痛めるから
③力づくで持ち上げられると患者さんは痛いから
体位変換は入職してかなり早い段階から行います。
体位変換が必要な患者さんは病院にもよりますけど、病棟だと多いと10人以上はいます。
それを2-3時間ごとに行います。
1日におおよそ10-20回は体位変換を行う計算です。
なので、ボディメカニクスを知っておかないと確実に腰を痛めます。
僕は意識していたにもかかわらず、4年の中で2回ほど腰を痛めました。
ボディメカニクスについては以下の記事を参考にしてください。
☛体位変換が楽になる!?【ボディメカニクスは看護師に必須】
フィジカルエグザミネーションの勉強
フィジカルエグザミネーションは、正直すべての看護師が勉強しておく必要があります。
けど、なぜこの記事で入れたかというと
脳外の患者さんは、自分で症状を訴えることができないから。
通常、患者さんは身体に不調を感じた場合、教えてくれることが多いです。
しかし、脳外科の患者さんは意識障害のため、言葉で訴えることができません。
なので、看護師が気づいてあげなければなりません。
観察ミスや見落としはNGです。
患者さんをきれいに
脳外科の患者さんは、麻痺や意識障害のため自分で自分の体をきれいにすることができません。
自分の目ヤニもとれないし、よだれもふけないのです。
なので、患者さんが汚れていたら、看護師がきれいにする必要
があります。
当たり前のことですけど、業務ばかりに気を取られているとついつい忘れられがちです。
申し送られた後に患者さんをラウンドしたら、胃管テープは貼りなおされてないし、ひげも伸びてるし、口の中も汚れてるし・・・
なんてことはあってはなりません。
自分の家族がケアされず汚れていたらきっといやだと思います。
ベッドサイドもきれいに
身体だけでなく、ベッドサイドもきれいにしましょう。
注意するポイントは
・シーツが汚れていないか
・患者さんの靴やスリッパが乱雑に置かれていないか
先ほどと同じで、家族の視点に立って考えます。
機能改善を意識して
患者さんを寝かせたままではだめです。
なぜだめか?
寝かせたままによる影響として廃用症候群があるからです。
脳外患者さんの看護の醍醐味は、機能改善のためにリハビリスタッフと協力しながら介入していくことだと思っています。
患者さんにどんな機能が損なわれていて、取り戻すためにどんな介入が必要か考えます。
患者さんを寝かせたままの看護師は脳外科ナースとしてちょっと残念だと思います。
脳外科看護師は業務優先になりがち

新人看護師は勉強すること、覚えることがたくさんあります。
でも業務優先の看護師にはならないようにしてください。
業務優先って?
業務優先とは、その名の通り「業務を優先する」人のことです。
何に対して優先しているか?
患者さんの対応、ケア、観察に対して業務を優先しているということです。
業務優先による弊害
業務優先の何が悪いか?
患者さんのちょっとした変化に気づけない可能性があることがマズイんです。
自分の業務ばかり優先していると、観察がおろそかになり、対応が遅れることがあります。
個別性を意識
僕が思うにですけど、業務優先の人とそうでない人の違いは
患者さんにどれだけ興味を持っているか、だと思います。
患者さんに興味を持てば、自分から話そうとするし、観察しようとするし・・
さらには「この人はどんな人なのか?いままでどんな病気を患ってきたのか?」
というところまで思考が進み、結果個別性のある看護につながるのです。
「あれ?いつもとなんか違うな?なんか元気ないな?」というちょっとした変化の発見につながります。
なのでまとめると、脳外の新人看護師は勉強や業務を覚えることもそうですけど、+αとして「患者さんに興味をもつ」。
これを意識してください。
意識障害のある患者さんの対応を普段していると、この能力を養うことが難しいです。
けど、新人のうちから意識しておけば必ずあなたの強みになります。
以上で今回の記事は終了です。