疑問をもてない看護師
「なんで疑問に思えないの!?っていつも先輩に怒られてしまいます。そんなこと言われても、どう疑問にもったらいいのかもわからないし・・・。申し送りや報告したときに突っ込まれてからいつも気づくんです。どうやったら疑問に思えるようになるんですか?」
こういった疑問に答えます。
✔本記事の内容
・疑問に思えるようになったその先にあるもの
・なぜ疑問に思うことがたいせつか
この記事を書いている僕は、今年で看護師8年目になります。
新人の頃は、看護をする上で疑問に思うことができず、先輩からよく怒られたものでした。
おそらく僕だけに限らず、新人看護師さんは「疑問をもっともちなさい!!」と怒られた人も多いはず。
正直怒られても「そんなこと言われたって」っていうのが本音ですよね?
だって、疑問の持ち方もわからないし、何に対して疑問を持てばいいのかもわからないから・・・。
ということで、今回は「疑問を持つ方法」というテーマでお話していきたいと思います。
なんで疑問に思わないの?!と怒られていた僕が行っていたことを話していきます。
この記事を読むことで、どうやって疑問を持てばいいのか、参考になれば幸いです。
「なぜ?」と疑問に思うためのたった1つの方法
それはたった1つ。
毎日「疑問に思う」練習をすることです。
毎日疑問をもつ練習をしましょう
期待した方、すみません。
魔法はありません。毎日疑問をもつ練習をしましょう!!
なぜ毎日か??
新人看護師の頃は、癖にしないとできないからなんです。
「なんであんなことまで疑問に思えるんだろう」っていう先輩、いますよね??
あれって、別にその先輩が「なぜ?」を追求する特殊能力を持っているわけではなく、普段から「なぜ?」を考えていた結果なんです。
そうなるためには、普段から「なぜ?」を考える癖をつける努力をするしかないんです。
疑問をもてない看護師
「どうやって疑問をもてばいいの?」
「なぜ?」と自問自答する
常に「なぜ?」と自問自答しましょう。
見たことや聞いたことに対して「なんで?」と自分に問います。
「なんだ!簡単じゃん!」と思うかもしれません。
けど、これは意外と難しいです。
なんでかというと、なんだかんだ忘れてしまうからなんですよ。
仕事中にちょっと忙しくなるときや目の前のことに集中するときに、つい忘れてしまいます。
「なぜ?」と疑問に持つためには、見たことや聞いたことに対して客観性が必要です。
それに加えて、自分に対しても客観性をもつ必要があります。
疑問をもてない看護師
「もうちょっと具体的に教えてくださーい泣」
ぼーーっと見たり聴いたりしていてはダメ
見たこと、聞いたことすべてに対して「なぜ?」と疑問を持ちましょう。
たとえば、本当に小さなことかもしれないですけど、例を挙げてみます。
・他、パラメーターがなぜこの数字なのか
・患者さんがなぜこの表情をしているのか
・なぜ患者さんが汗をかいているか
・なぜこの薬を飲んでいるのか
・なぜこの点滴を投与しているのか
・相手の発言はなんで?どういう意図が含まれてるのか?
・なんであの人は怒っているのか
だいぶざっくりですけど、とりあえずこんなもんでしょうか。
こういう小さな積み重ねがたいせつです。
疑問をもてない看護師
「え?こんなもんなの?これくらい私だって普段から考えられている・・わよ(自信なさげ)」
と思うでしょう??
でも実は、バイタルサインをとっている時もなにも考えず、ただパソコンに入力するだけだったり、患者さんの呼吸がはやくなっていることに気づかなかったりしていると思います。
要は、何も考えずぼーっと数字や患者さんを見ていることはダメだということです。
「なぜ?」を考えるためには、まず目の前で見たり聴いたりしていること1つ1つを意識する必要があります。
疑問に思えたその先にあるもの
この「なぜ?」と気づく能力が備わってきた先にはこんなことがあります。
・間違いをすることが少なくなる
・「問題」に対して根本的な原因を追求することができる
順番に解説します。
患者さんの状態変化にはやく気づくことができる
「なぜ?」を考えられない人は患者さんのちょっとした変化に気づかないか、気づいても原因追求がてきません。
一方、「なぜ?」を考えられる人は、身体所見のちょっとした変化が起こったときにも「なにかおかしい、なぜなのか?」と考えることでき、そして原因を追求しようとします。
ベテラン看護師が急変にはやく気づくことができるのはこの理由です。
間違いをすることが少なくなる
「なぜ?」を考えられる人は、自問自答する能力も長けているので、間違いをしにくくなります。
具体的には、たとえば医師から出された指示や処方の間違い気づくことができます。
受けた指示を鵜呑みにして行うのではなく、「なぜこの指示なのか?」「なぜこの薬が出たのか?」という考え方をすることで、医師に確認をし、間違いに気づくことができます。
「問題」に対して根本的な原因を追求することができる
たとえば、点滴の投与間違いという「問題」が発生した場合、その原因をすばやく上げることができます。
そして、その情報を整理し、根本的な原因に到達するまでがはやく正確になります。
これは仕事でかなり役に立つ能力ですけど、プライベートでもかなりつかえます。
相手が怒っているとき、家庭内で問題が発生したとき。
上げればキリがないですけど、こういうときに根本的な原因をはやく正確にかんがえられるようになります。
ではなぜ根本的な原因の追求がたいせつか?
原因追求の重要性
なぜ原因の追求が必要か?
その理由は、ぼくたち看護師は常に「問題」に対して立ち向かっているからです。
仕事は成果を出さなければならない
ここは少し余談になってしまいます。
まずみなさんは、看護師における成果とはなにとお考えでしょうか?
・患者さんの異変を医師に報告し対応する
・退院できない原因を考え他職種にアプローチをする
これは一例です。
たぶんいろいろありますし、部署によっても違うでしょう。
けど、こういうことに共通していることとして、すべてに「根本的問題を考える」という行為が必要です。
当たり前ですけど問題を解決するためには、その問題に見合った解決策を立てる必要があります。
ここできちんと分析できておらずへんてこりんな解決策では解決になりません。
つまり、仕事の結果を出せないことにつながります。
長い余談になりましたけど、リーダー以上のクラスになるとよりこの考え方はたいせつです。
看護師は、チームとしてその日の成果を出さなければならないからです。
今回の記事は以上です。
「なぜ?」と疑問に思う能力というのは、仕事だけにかかわらず、生きていく上で大切な能力です。
先輩には耳にタコができるくらい怒られているので、「なんで?」はもしかしたら嫌いなワードかもしれません。
けど悲観的にならず、「仕事で人生も学べるなんて一石二鳥だ!」とまずはポジティブに捉えましょう。
そして、日々の業務で「なぜ?」を自問自答していってください。